「世界から猫が消えたなら」の感想
川村元気さんのベストセラー小説「世界から猫が消えたなら」を読みました。映画化されていたのも知っていたけど、どうせ猫にまつわる単純なラブストーリーとかそんなのでしょと勝手に決めつけて、本屋さんで見かけても華麗にスルーしていました。
いや、、もっと早く読めばよかった。想像していた内容と全然違っていて、良い意味で裏切られたというか。
何かを得るためには、何かを失わなければいけない。
この言葉がすごくすごく突き刺さる本でした。一日をもっと大切に生きようと思ったり、大事なことは伝えようと思ったその時に言葉にしないとダメだな、と気付かされましたね。
解説の最後に、
「愛する」ということは、「消えてほしくない」ということ
という文章があったのですが、これが一番しっくり来ました。この本の感想を代弁してくださってありがとう、という感じ。
内容が結構ヘビーなわりに、面白おかしく書かれている部分も多々あって、読みやすくて1日で読み終わっちゃいました。特にキャベツ(猫)が時代劇風の喋り方をするのがかわいくてかわいくて。
「いつまで寝ているで、ござるか。」
「いいかげん起きないと怒るでござるよ!」
とってもほっこりして癒やされました。
内容的には、先に読んでしまった「四月になれば彼女は」の方が個人的には好きかな。でもどっちも「死ぬこと」について深く考えさせられる、というか、人間はいつか死ぬのだから、生きている時間を大切にしなければならない、ということを再確認させられますね。
さて次は何を読もうかな。